世界のアートシーンをめぐる<2> ~パレスチナからみる中東現代美術~
世界のアートシーンをめぐる <2> 「パレスチナからみる中東現代美術」
昨年のアフリカの現代美術に引き続き、世界各地のエマージングなアートシーンを探訪するシリーズ第2弾は中東です!
講師の西山恒彦さんが2017年に企画した、中東ゆかりのアーティストを中心としたグループ展「ディアスポラ・ナウ!」(岐阜県美術館)は、かなり冒険的な内容で話題となりました。今回はパレスチナにフォーカスを当てながら、中東の近現代美術についてのお話をしていただきます。作家の協力を得て映像作品の上映も予定しております!
以下、西山恒彦氏より***********************************
テート・モダンでも回顧展が開かれ日本でも知名度の高いモナ・ハトゥム、 ヴェニスビエンナーレ・ドクメンタ両方に参加したエミリー・ジャーシル、昨年のヴェニスビエンナーレでデンマーク館代表のラリッサ・サンスール、パレスチナに拠点を置きながら活躍する若手作家のミルナ・バーミアなど、なぜパレスチナ人アーティストが、 彼らの見舞われている環境の中で、 これほど世界的に活躍できるのか。
1993年のオスロ合意以降、様々な国際協力などによって、 アートスペースや、美術学校ができました。 そうした環境作りをしていったアート業界のプレーヤーたちの活躍 に支えられ、パレスチナの人たちの訴えにも似た表現がアートとし て形になっています。
パレスチナ、中東、 そして世界的なアートワールドが地続きにとらえられるよう、 私の訪ねたパレスチナのいくつかの町にある芸術施設と、 そこで活躍するプレーヤーについてお話しできればと思います。
<西山恒彦氏 プロフィール>
岐阜県美術館学芸員。広島市現代美術館を経て、現職。 中東の現代美術を取り込んだ展示や、 岐阜県の情報科学芸術大学院大学(IAMAS) との連携企画を行う他、コンテンポラリーダンスのプログラムにも 携わる。主な展覧会に「パラダイムシフト てくてく現代美術世界一周」(2015)、アートまるケット「ながれミながら」(2016)、「ディアスポラ・ナウ!〜故郷( ワタン)をめぐる現代美術」(2017)、IAMAS ARTIST FILE #05 前林明次「場所をつくる旅」(2018)、IAMAS ARTIST FILE #06 「みるこころみるかえりみる」クワクボリョウタ、会田大也(2019)、アートまるケット「アーティストがワタシんトコにやって来た! 岐阜県の滞在制作レビュー」(2020 予定)
主催:一般社団法人アーツプラス/Taguchi Art Collection